研究の経過・概要
- 1998年度は六足ロボットは2台とも睡眠中.....
- 1997年度(視覚処理)
これまで行われたロボットの動作認識は,各関節の動きの情報を通信によって
獲得することで行われていた.しかし,その通信量は大きな問題であり,また,
明示的通信に基づいた観察によって情報を取得するより,通信を用いずに個々
のロボットが持つ感覚機能によって相手の動作を観察することが重要である.
そこで,小型CCDカメラを搭載したロボットの視覚による相手ロボットの動作
認識の基礎実験をおこなった.
今回の実験で用いた動作認識の手法により,環境内に存在する特定のロボット
の認識と,多関節を持つロボットの動作認識が可能となる.それは、ロボットの胴体部
と脚部の認識の分離・階層化、見え方モデルと微小テンプレートによる2次元のマッチング、
ステレオ視による特徴点の3次元計測、によって行なわれる。
- 1997年度(動作認識)
1995年度の研究において「特徴行列」による動
作の記号化,「動作特徴パターン」による動作認識を行ったが,そこでは,特
徴記号化のためのファジィルール・特徴行列テンプレートや,動作特徴パター
ンをあからじめ人間が作成しており,これらを自動的に生成するメカニズムが
必要であった.これらの問題を解決するため固有空間法を用いて動作や動作パ
ターンの分類・認識を行った.
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- 1996年度 木村が長期出張で研究停滞
- 1995年度
本研究では,一台のロボットでは不可能な作業を,一人の操縦者の意図した通
りにロボット群に行なわせることを目的とし,人間の操縦するロボットの行う
作業を自律的に補助するロボットを用いた協調作業システムを構築した.
自律ロボットが補助を行うためには操縦ロボットの動作を実時間で理解
することが重要であると考え,人間の認知モデルを参考にした動作理解機構を
提案し,「特徴行列」による動作の記号化,「動作特徴パターン」による動作
認識を行い,2台の六足作業ロボットを用いた箱の持ち上げ動作の実験を通し
てその有効性を示した.
自律ロボットが行う補助動作について,Task, Operationによる階層記述と事象
駆動型の実行管理を行い、箱の持ち上げ作業の補助を通して有効性を示した。
また,箱の持ち上げ作業において,箱の正確な位置と大きさが未知のとき,補
助ロボットは,通信と視覚を用いて移動目標値を,前脚接触情報を用いて把持
位置を決定し,補助動作を行った.
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ビデオ
- 人間の操縦するロボットの作業対象物(箱)を視覚により検出し,
適切な補助動作位置まで補助ロボットが移動する.
- 人間の操縦するロボットの動作に合わせて,
補助ロボットが作業対象物(箱)を掴み,上げ下げする.